今日は、J-PlatPatの進化に驚いた話などを…。
上の画面を見て、あれっ?と思った方は同じ画面を見慣れている方です。
拒絶理由通知書の日付を見て下さい!
そう、今日の日付です。
これって凄いんです!!!!
知らない方は当然「なんのこっちゃ?」です。
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これは、何を意味するのか?
これは、「今日、拒絶理由通知の発送を特許庁から受信しましたが、受信してしまうと、即日世間に公開されてしまいます」ということを意味します。
前の記事
【特許】拒絶理由通知の応答期間の延長に関する運用が変更されてます
では、普通、特許庁からの発送書類は火曜日に受信すると言っておりましたが、弊社は、毎日受信しています。
たまたま、私の案件だったので、なんとはなくJ-PlatPatを見て驚いたということです。
何年か前までは、受信してから数週間かかっていたような気がしましたが、今日は発送を受けてから2時間もかかっていません。
未公開案件の場合は?
日本の特許制度では(ほぼ全世界で共通です)出願してもすぐには公開されません。
1年半経過しないと公開されない決まりです。つまりその間は秘密にされます。
この期間の審査書類は公開されませんのでご安心下さい。
公開されるのは不利なのでは?
その通りです。拒絶理由通知が出願人(自分たち)に届くとほぼ同時にライバル企業にも同じ情報を見ることが出来ますので、そういう意味では不利です。
でも、そんなに熱心に他社の動向をウォッチしている会社はほとんどいません。
なんか有利にする方法はないの?
自分が処理するのに際して遅滞なく検索報告書を見ることが出来るのがメリットですね。
それ以外は思いつきません。
検索報告書って?
昔は、特許庁の審査官が自ら過去の特許を検索して見つけた文献から拒絶理由通知を書いていました。
ところが最近は、特許の審査をスピーディに行うために、特許庁は外部の業者に検索を委託しています。
その外部の業者が審査官に提出した書類が検索報告書です。
詳しくは、
を御覧ください。
検索報告書を見ると何が良いの?
検索報告書は外部の業者が決められたフォーマットで検索結果を淡々と書いた書類です。
そこには、検索して見つけた文献のどこに、発明が記載されているのか?
逆に文献にはこの発明のうち何が記載されていないのかが克明に記されています。
審査官は、「この発明のうち大部分は引用文献1に、残りの部分は引用文献2に記載されているので、この発明を行うことは容易である」と拒絶理由通知書を書いてきます。
しかし、時々、発明のうちの細かな構成をはしょって拒絶理由通知書を書きますので、鵜呑みにするのは危険です。
そういった事項を検証するのに検索報告書は非常に役に立ちます。
なので、検索報告書を検討することは非常に大事です。
まとめ
今日は、「思わぬところに特許行政の進化を見つけてしまった」というお話です。
でも、この進化を自分の味方につけるもつけないも自分次第です。
皆さんにご紹介しましたが、同時に、自分もこの進化の恩恵を利用しなきゃと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>
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