トクする!栄太郎のブログ

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【特許】審査官が間違っているとき どうする?

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審査官が優秀な人々だとは言え、時々はミスをすることはあります。

そうなとき、どうしたか?私の経験を書きます。

ここでは、見解の相違レベルのことは扱いません。

 

見解の相違の場合は出願人と代理人は協力して審査官と闘わないといけないからです。

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間違いの例

ここでは、明らかに間違いである例から順番に例示します。

本願(自社の出願)よりも引用文献の方が後願の場合

当然、自社の出願よりも出願日の遅い出願は引用文献になりえません。

これは、明らかにわかりますよね。

めったにありませんが、私は見たことがあります。

このときは私は、代理人に指摘されて気が付きました。

対応は代理人に任せました。

その旨の意見書を書いてもらいました。

それで、再度、拒絶理由を書いてもらいました。

 

時々、審査官も何を思ったのか引例として分割出願の公開公報を挙げてくることがあります。

別に悪意はないと思いますが、分割出願の公開公報は、番号だけ見ると後願になることが多いため、一瞬迷います。

ちょっとヤメて欲しい。

 

引用文献の番号ミス

明らかに間違えだと分かる場合

 

私は39条(同日に同一の発明が出願された)の指摘を受けたときにありました。

片方の拒絶理由通知をもう片方用にコピペして作ったけども、文献番号を変えるのを忘れたようです。

これは、明らかにわかるので、「ご指摘の文献番号は~ ~の間違えと思いますので、以下、文献番号は~ ~と読み替えます」という内容を意見書に添えました。

 

一度だけ、文献番号のミスだと思うのですが(文献と指摘事項が一致していない)、気になって、審査官に電話して確認したことがあります。

しばらくして返事の電話があり、

「文献番号は間違っていないけども、指摘事項の方が間違っています」

と答えてもらえました。

これに対して、

「それでは、そのように読み替えて対応します」

としました。

確認して良かった!

 

引用文献に指摘の構成がない場合

審査官は文献番号を間違えているため、引用文献に指摘の構成がない場合がありました。

逆にそんな構成のある文献を検索で見つけると参考文献の方にありました。

間違いを指摘して拒絶理由通知を出し直して貰う方法もあると思いますが、そんな時間はモッタイナイし、審査官の指摘事項も本来の文献の方を読めば理解できましたので、大人の対応をしました。

つまり、審査官の指摘事項について受け止めて、補正し、意見書を作成した上で、

「なお、引用文献にはご指摘の構成はありませんでしたが、もしあったとしても…」

と言う言い方で反論しました。

 

本願(こちらの出願)の構成を見落としている

以前の意識高い系の特許審査官との面接審査のように、雑な拒絶理由通知の審査官の場合は判断が付きませんが、普通の審査官は、本願の構成をすべて見てくれます。

そんな審査官の場合は構成を見落とした場合、見落としたことが、こちら(出願人)にも分かりますし、審査官も拒絶理由通知を読み返せば気が付きます。

たまたま、代理人がいない案件だったので、私は、審査官に電話をかけた上で、FAXで、「構成???を見落としているように思います」と指摘しました。

すると、すぐに審査官から電話がかかって来て、

「確かにその構成???を看過していました。その旨、意見書に書いて提出下さい」

と返事をもらいました。

指示通りの意見書を書いた結果、特許査定がもらえました。

 

本願(こちらの出願)の請求項に審査官が指摘した構成がない

これは私の経験ではなく同僚の経験です。

類似の案件を複数出願していて、その審査官が複数まとめて審査をしていたようで、他の案件とごっちゃになっていたようです。

たまたま、補正の示唆をしてくれている内容だったので、その同僚は、

「確かにそれもありだから、知らん顔して乗っかろうかなぁ?」

と悩んでいました。

以降、どのようにしたか聞いていません。

 

本願(こちらの出願)の内容の認定ミス

1工程目にAをして、2工程目にBをして、3工程目にCをすると言う順序のある発明だったのですが、どうやら、工程の順序を誤解している様子でした。

それでは意味が異なってしまうので、その旨を代理人さんに意見書で述べてもらいました。

これも、後日、拒絶理由通知書が出ました。

 

おまけ:面接記録の出願番号が間違っていた

面接した際に、審査官は面接記録という書類を作成し、審査官と出願人、代理人が署名するのですが、たまたま、その出願番号を間違えていたことがありました。

これらの情報ミスは実害はありませんが、J-PlatPatにアップされますので、間違えたままだと気持ち悪いです。

これは、気がついたときに、面接を行ってもらった審査官に電話をして、訂正してもらいました。

 

まとめ

審査官も、こちらも、間違えをしてしまうことはあるのですから、お互い様と捉えるべきです。

そして必要に応じて、指摘すべきときは指摘する、読み替えれば事足りるのだったらそれで済ませるという大人の対応が最も良いのではないでしょうか?

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>

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