経絡秘孔って知ってますか?
元々は、少林寺拳法の開祖、宗道臣が著作の中で、急所を指して使った言葉です。
ちなみに、北斗神拳は少林寺拳法をモデルにしていますので、その言葉をそのまま使っています。
なお、漫画に影響されて経絡秘孔を突いても、痛いだけです。
さすがに本当の経絡秘孔は伏せられています。
今日は、その経絡秘孔の一つ「まえざんまい」に軽く蹴りが入ったときの経験です。
お気楽に読んでいただければと思います。
- あれは、入門直後の白帯の時代です。
- 私が攻者のときに事件は起きました
- 当たった瞬間は、全く痛くありません
- しかし、その3秒後
- 先生は、「どこに当たった?」
- 次の瞬間、呼吸は復旧しました
- 本来、当て身には
- なお、経絡秘孔の名前と場所については
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あれは、入門直後の白帯の時代です。
初段の先輩拳士と「下受け蹴り」の練習をしていた時の話です。
「下受け蹴り」とは、
攻者→中段突き
守者→中段突きを下受けで避けて逆蹴り(前後の足のうち後ろにある足で蹴ること)
という初歩の技です。
私が攻者のときに事件は起きました
もちろん、プロテクターとして胴はつけていました。
しかし、攻者として中段突き行って反撃の蹴りを受ける際にスルッと胴の中に守者の蹴りが入ったのです。
もちろん、先輩拳士は全力で蹴っていたわけではなく、胴の中に足が入った瞬間、止めようとしてくれました。
しかし、コツンと「まえざんまい」に蹴りが入ってしまったのです。
これは、肋骨の下半分のとある位置にある経絡秘孔です。
その頃は、反撃に備えてギュッと体を締めるなんて芸当はできません。
当たった瞬間は、全く痛くありません
ありゃ、当たっちゃった程度の認識でした。
全然痛くありません。
しかし、その3秒後
突然、息が吸えなくなりました。
私は悶絶してうずくまります。
苦しいながらも、頭のなかで「リアル北斗神拳だ!」と考えていました。
息は吐くことは出来ますが、吸えなくなりました。
先輩拳士は慌てて先生を呼びに行きます。
先生は、「どこに当たった?」
と先輩拳士に質問、「まえざんまい」とわかると、
私を足を投げ出す形に座らせ、胸前で両腕を交差するように指示しました。
そして。先生は私の背後に回って足を閉じた蹲踞(そんきょ)の姿勢になり、
右手で私の左手首、左手で私の右手首を持ち、
さらに両足の膝頭を私の腎臓あたり(「うしろざんまい」という経絡秘孔)に当て、ギュッと私の両手を後方に引きました。
つまり、強制的に私の背筋を伸ばしたのです。
次の瞬間、呼吸は復旧しました
死ぬかと思いました。
先生に質問すると「まえざんまい」を突かれると、横隔膜がどんどん上がって来るとのことです。
私は、1日に経絡秘孔の威力と秘孔封じの両方を経験したことになります。
本来、当て身には
当身の五要素が必要です。つまり、
1.急所の位置
2.当身の間合
3.当身の角度
4.当身の速度
5.当身の虚実(「我の実」もって「相手の虚」を打つ)
です。
今回の場合、4番目の「当身の速度」は大したことはなかったのですが、
特に、1、2、3、5がバッチリきまったようです。
それにしても、あんなに効くものとは思っていませんでした。
なお、経絡秘孔の名前と場所については
三段の昇段試験の学科試験で出ますので、必死に覚えた記憶があります。
また、この経絡秘孔を利用した、圧法という技術は、六段以上にならないと教えてもらえません。
相当に危険です。
youtubeの動画を貼ろうかと思いましたがエグいのでやめました。
どうしても見たい方は、「Shorinji Kempo Kyusho lesson」で検索して下さい。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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