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特許制度は、出願日に凄くこだわるのに、出願日、原出願日、出願遡及日、さらには出願基準日なんて言葉がありますよね?
なれないうちはごっちゃになって混乱します。
そのあたりをスッキリとさせましょう!!
なお、この記事では、用語の正確さよりも理解し易さに重きをおいています。
ベテランの皆さんはそのあたりを汲んでくださいね。
何だこれ?⇑ (自分で選んだんですけどね)
そもそも出願日って?
出願日の元々の意味
出願日は、その出願の特許庁への提出日を指します。
重要な日付です。
原出願日
分割出願の出願の際に必要になります。
親出願が、初めて行われた出願ならば、その親出願の提出日を分割出願の願書に、原出願日として記載します。
孫出願の場合も、おじいさん出願の提出日を分割出願の願書に、原出願日として記載します。
なお、余談ですが、原出願日を間違って記載しても特許庁は黙って正しい原出願に訂正してくれました。⇒経験談。
出願遡及日
出願遡及日は、その出願が 初めて行われた出願ならば、その出願の提出日を指します。
この日付が、本願(その出願)の新規性や進歩性、先願/後願をはかる基準となります。
すご~く重要な日付です。
分割出願の場合も、親出願の提出日がその分割出願の新規性や進歩性、先願/後願をはかる基準となります。
孫の分割出願も同様です。
つまり、始祖の提出日(出願遡及日)がその分割出願の新規性や進歩性、先願/後願をはかる基準です。
これが出願遡及日です。
分割出願の場合、色々な判定において、出願日(提出日)よりも、出願遡及日が重要視されます。
出願基準日とは?
出願基準日という言葉は、特許庁の用語には無いはずです。
でも、特許管理ソフトにはよく出てくる用語です。
なんとなく馴染みがある言葉です。
昔、「出願基準日ってなに?」と素直に、富士通の特許管理ソフトの開発者にぶつけたことがあります。
すると、開発者は「出願基準日という言葉は我々が作りました」と教えてくれました。
上の発言の「我々」は富士通の開発者を指すのか、それとも「特許管理ソフトの開発者全体」を指すのか、それとも「ウチュウジン」を指すのか不明です。
意味としては、出願遡及日と同じと解釈して下さいとのことでした。
たぶんソフト開発の都合で、出願遡及日と分けて計算する必要があったので出願基準日という用語を作ったのではないかと推測します。
まとめ
以上で、出願日、原出願日、出願遡及日、出願基準日の違いを分かっていただけたと思います。
でも、これで安心しちゃいけませんよ。優先権主張出願というものがあって、これが出てくると、私も混同しないように注意しないといけないです。
その話は、また、オイオイと…。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>
面白かったら、読者になっていただいたり、ツイッターでフォローしていただけると嬉しいです。
今回の話は面白くはないですね。
でも、知財に配属されたばかりの人には役立つと思います。
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