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いぬやしき公式サイトより引用
「いぬやしき」の最終回を見て涙した栄太郎です。
昨日の記事
の続きです。
特許審査官は当然困った人ばかりではありません。
まっとうな審査官のほうが多いです。
今日は、まっとうな審査官や、ありがたい審査官のご紹介です。
まっとうな審査官
明細書をちゃんと見た上で判断していると確信できる審査官
このような審査官の作成した拒絶理由通知書を読むと、本願の構成のすべてについて検討したことが読み取れます。
なので、まず第一に、諦めて撤退すべきか、もしくは喰いさがるべきかの判断ができます。
このような丁寧な拒絶理由を書く審査官は、まず、理論の破綻はないです。
曖昧に拒絶しようとすると、どうしてもバックリとした拒絶理由になるからです。
また、こんな拒絶理由通知書は、審査官の側にもメリットがあります。
つまり、出願人なり、代理人が反論してきたときにどのような案件で、どんな論点で拒絶理由通知を書いたか容易に思い出せるからです。
先入観を脇において判断する審査官
私は、特許は「ハイテクよりもローテク」で取得したほうが良い権利になると思っていますし、実際そのように心がけた出願をしています。
確かに高い技術を極めた特許はカッコ良くて素晴らしいと思います。
しかし、実際に出願する特許はその高い技術に至る以前の小改良を出願することが多いです。
例えば、「高い技術の製品を作ったが歩留まりが悪くなった」ということがあったとしたら、私は迷わずその「歩留まりを改良する技術」に着目して特許の出願をします。
なので、見た目はローテクの出願になってしまいます。
まっとうな審査官は、ローテクに対しても先入観で判断せず、ちゃんと発明の構成が、過去にあったか否かで判断してくれます。
揺らがない審査官
ブレブレの審査官とは全く逆です。
発明に対して行った判断の境界線がピシッと見える審査官がいます。
このような審査官は、類似の案件の発明と拒絶理由通知を並べて比較すると、統一した論理で見てくれているのが客観的にわかります。
このような審査官は得てして少し厳しいことがありますが、特許査定の境界線も見えるので、対処しやすいです。
また、審査官も、OKのラインを超えれば、ごちゃごちゃ言わずに特許査定にしてくれます。
逆に拒絶査定になってしまった場合にも、境界線を超えることができなかったんだなぁと反省し、諦めることができます。
ありがたい審査官
さらに踏み込んで、ありがたい審査官も居ます。
即座に応答してくれる審査官
意見書に「出願人はこれ以上の補正をおこないませんので、早く応答をお願いします」という意味のことを書くと、即座に応答してくれる審査官がいます。
通常は拒絶理由通知の応答期限以降でないと応答してくれないはずが、即座に応答してくれます。
で書いた審査官も、困った審査官であった反面、このようなありがたい一面もありました。
確かに即座に応答してくれると早く白黒がつきますので、気持ちが良いです。
また、知財に異動してきて間もない人が対応した案件だと、自分がやったことの結果を早く知ることが出来て知財教育の上で非常に有効です。
一緒に考えてくれる審査官
で書いた審査官です。
ちょっと厳しい審査官ではありましたが、人間的には柔和な方で、
「う~ん。それでは、どのような補正を加えたら良いでしょうか?」
と伺うと、一緒に明細書を見ながら補正を考えてくれました。
こういうことがあるので、面接審査は良いんです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>
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