先日、資料を漁っていたら、昔、飛んでいたパラグライダーのカタログが出てきました。
これです↓。美しい!!
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ファルフォークという会社のAPEX-MRという機体です。
この機体の特徴は、リブ(上面の布と下面の布をつなぐ部材、翼型の維持のために重要)をメッシュ素材で作ることにより安全性を格段に向上したというものです。
技術的な説明は、カタログの裏面を御覧ください。
1991年の機体ですので、今はもっと安全でよく飛ぶ機体があるはずです。
確かに、カタログにあるようにメッシュリブ(-MRの名前の由来)の効果は絶大で、飛行中の機体はパンパンに硬いです。
気流が荒れていて、ガンガン機体を揺らされることがあっても潰されるのはまれです。
しかし、潰れるときは大きく潰されるので回復は遅いです。怖い!
この機体の前のモデルのAPEXと比べても乗っただけで安全性が伝わってきます。
実は前のモデル、APEXは性能こそ良いものの、潰れやすく、回復しにくいため全国各地で脊髄圧迫骨折の人を大量に作ってしまったいわくのある機体なのです。
私は、APEXが発表されたとき、初級機のAMUSE-Kから乗り換える際に、
中級機のATHLETEにするか、背伸びしてAPEXにするか悩みました。
で、結局、中級機のATHLETEにしました。
ちなみに機体評価のための重要な指標→滑空比※は、
AMUSE-K 4強
ATHLETE 5強
APEX、APEX-MR 7強
です。この頃、滑空比7は世界最高峰でした。
後で考えると、中級機を選んだことは正解でした。
同じクラブの人で、APEXで圧迫骨折をしてしまった人が二人もいましたし・・・。
私は、ただ、命をかけるのは怖いと思っただけですが・・・。
後日、ショップの人が言ってました。
「たかが遊びでケガをしたらつまらない」
確かにそうです。
大事なのは優先順位です。
心に滲みました。
で、結局、私は中級機のATHLETEで腕を磨いて安全なAPEX-MRに乗り換えました。
検索してみたら、AMUSE-KもATHLETEも写真が見つかりませんでした。
残念。
で、中級機のATHLETEから、上級機のAPEX-MRに乗り換えて、どう思ったかというと、
・なんて旋回性がイイの!くるくる回る!ターンのときの高度ロスもないし。
(中級機はターンのときに高度ロスをします。これは、意図的に高度を落とせるようにするため)
・なんて翼が硬いの!ガチガチじゃん!
(これは安全性を体で感じています。)
・なんて浮くの!嬉しい!
(上昇気流にうまく乗れます。)
という感じです。
昔のことを思い出して感慨にふけってしまいましたが、教訓としては、
「中級機の存在意義はある!」
です。
スカイスポーツを始めたばかりの皆さん、中級機というのはダテにあるんじゃないですよ。
たぶん、他の趣味でも同じことが言えるのではないかと思います。
※滑空比とは、
例えば、滑空比7とは、高度100mにいる機体が700m先に着陸するものと考えて下さい。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>
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