トクする!栄太郎のブログ

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くも膜下出血体験記(その2)画像あり

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実は私は、2年前(2015年)の52歳のときに人生2回目のくも膜下出血を体験しています。

まだ、記憶が生々しいうちに画像も含めて記録したいと思います。

発症

その頃、私は単身赴任で東京に居ました。

1月のある月曜日の朝(月曜日の朝は突然死の要注意だそうです)に会社の最寄り駅で地下鉄を降りました。

この時間帯、会社に向かって歩くとちょうど朝日が眩しい時期です。

歩いていると突然頭が痛くなりました。普通の頭痛とは違う感じです。

「あれっ?もしかして!いやいや」と色々な考えが頭をよぎりました。

でも冷静に考えてくも膜下出血の可能性が高いです。なんせ経験者ですから・・・。

そのまま会社に歩いて到着。着席します。着席して、しばし休憩(「気のせいでありますように!」)。

本来、ここで、救急車を呼ぶのが正解!(でも、間違えであって欲しいという思いが邪魔をしました)

当然、頭痛は良くなりません、職場の同年代の人に「もしかしてくも膜下出血かも知れないので病院に行きます」と伝えて会社を出ました。

会社の近くに健康診断を受けた医療機関があります。

そこで、「頭が痛いのですが見てもらえませんでしょうか?」とお願いしましたが、

「ここは、健康診断の施設ですので診察はしていません」とすげなく断られました。

その代わり、「近くに病院がありますのでそこに行ってください」とアドバイスを貰いました。

 

確定診断まで

教えてもらった病院に行くと脳外科が診療科目にありました。ラッキー!

すぐに入って、問診表に記入しました。そのとき「22歳のときに発症した、くも膜下出血に似ている」と記入して受付のおねえさんに渡しました。受付のおねえさんはルーチンワークです。開業時間まで待たせるつもりだったようです。

仕方がないので、痛みを我慢して待っていました。

そしたらラッキーなことにベテランと思える看護師さんがその問診表を目にしました。

すぐに名前を呼ばれて、「今はCTを扱える先生が整形外科の先生しか居ないけどいい?」と尋ねられました。(さすがベテラン!優先順位を分かっている!)

断る理由はありません。お願いしますというと、すぐに整形外科の先生が呼ばれてCT撮影を開始しました。

CT撮影がやけに早く終了しました(途中ですぐに診断できたようです)。

整形外科の先生は、「やっぱり出血しているねぇ」と教えてくれました。

これで、私は観念するしかありません。

大きな病院に転送するとのことで、救急車が呼ばれました。

私の頭のCT画像

これがそのときのCTの映像です。クリップがすでに3つ入っているのできれいに写りません。

 

割と落ち着いていた行動

救急車を待つ間私は、やるべきことをやりました。

付添い人が必要ということで、会社の先ほど事情を話した同僚に応援を求めました。

妻の職場に連絡して、くも膜下出血を発症したこと、転送先の病院はどこになるという情報を伝えました。

このとき妻は、くも膜下出血ということで動揺はしましたが、本人の連絡ということで安心したそうです(妻は脳外科病棟の看護師の経験があります)。

救急車では、直射日光を浴びたくないので(再出血のリスクです)、カーテンを閉めてもらうようお願いする余裕もありました。

付添い人をお願いした同僚に同乗してもらって転院しました。

 

救急外来

大きな病院の救急外来に到着しました。同僚は外で待たされ、私は救急外来で、着替えとカテーテルの挿入の処置をされました。ラインの確保のための点滴は前の病院で装着済みです。

救急外来から出てきた私の姿を見て付き添いの同僚はびっくりしたそうです。さっきまで普通に会話していたのに・・・。

そこで、意識は途切れました。きっと鎮静剤を打たれたのでしょう。

 

意識が戻ると

妻が到着していました。そして、会社の上司が来てくれていました。

 

検査

翌日か翌々日に検査を行いました。検査に立ち会った先生は、コイル塞栓術が得意な先生で、病巣が見つかったら即、そのまま手術する気満々でした。

でも、何度造影剤を注入して撮影しても病巣は見つかりません。先生の「何で見つからないの!」という悪態が聞こえていました。

 

病巣が見つからないと

病巣が見つからないと手術のしようがありません。しかたないので、私はそのまま療養を続け、回復したところ退院させられる予定でした。

私は、その時点で生存をあきらめました。動脈瘤が破裂したのに処置しないで放置した場合は、再出血で死亡するのがほぼ確定しています(大便をするのもリスクです)。

 

3D-CT

退院予定日の前日、3D-CTを受けることになりました。造影剤を注入して脳の血管をCTで撮影し、それを3Dで再現する撮影です。

私の場合、前回の手術が30年前で、その頃は杉田クリップ

「杉田クリップ」開発物語 PART1:医療:日経デジタルヘルス

などという画期的なクリップはなく、クリップに磁性体(ぶっちゃけると鉄かニッケル)が使われている可能性があるので、MRやMRIは使えなかったのです。

 

3D-CTの結果は翌日に知らされました。3D画像には2mm程度の小さな瘤が映っていました。医師の判断は、「消去法で考えた結果、これが原因だと思われる」という慎重な言い回しの判断でした。

私は限りなく安堵しました。これで手術が出来る!

寸法線が入っているのが憎っくき瘤です。

私の脳動脈瘤の画像

 

f:id:私の脳動脈瘤の画像

手前のグレーの物体は22歳のときに入れたクリップです。

1回目の手術→撤退

1回目の手術(コイル塞栓術)は、コイルを挿入している最中に、瘤の中に血栓が発生し、コイルが挿入できない状態になったので撤退しました。あ~あ。

手術中、ずっと意識があるので、状況はリアルタイムで把握しています。

 

2回目の手術(検査を兼ねて)

コイル塞栓術のいいところは、あらかじめ準備していれば、検査から、そのまま手術になだれ込むことが出来る点です。

2回目の手術は、まず、造影剤を入れて、瘤の血栓が消えたかどうかの確認です。

私の場合は血栓が消えていました。そこで医師は、私に、画面を提示して「このように血栓はなくなって開通しているから手術をするけどいいね?」と同意を求めて来ました。でも、私はメガネがないので見えません。

「メガネをかけさせてもらってもいいですか?」(だって見たかったんだもの)

と返答したら、「うーん。それはできないなぁ」とのことです。

私自身は手術をして欲しくて仕方なかったので、「見えなくてもいいです。開通しているのなら手術をお願いします」と答えました。

そこで、検査は手術にバトンタッチです。

執刀医は、コイルを入れては、「ん~。入らない!」とかブツブツといいながら、コイルを複数種類試したようでした。なにせ、瘤が小さいので苦労したようです。

やっとジャストサイズのコイルが見つかったようです。医師は満足した感じで手術を終えました。

クリップが3つとその間のクチャっとしたのがコイル。

クリップとコイルの画像

コイルが入ってしまえば

コイルが入ってしまえばOKです。あとは、術後の回復を待って、退院するだけです。

2月は休みをもらって、3月から職場復帰しました。

 

医療費は?

健康保険組合の限度適用認定を利用しましたので、そんなに高額な医療費は窓口では払っていません。

妻が会社の総務であらかじめ手続きをしておいてくれたのでカードでも支払えないような高額な(例えば100万円超え)支払いはしていません。

詳しくは下記のリンクを参照ください。

医療費が高額になりそうなとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

生命保険は

入院給付金と手術給付金が支払われました。コイル塞栓術は手術給付金の倍率(金額)が意外と少なかったです。

特定疾病給付終身保険は、治療後なんの障害も残らなかったので全く支払われません。

 

ありがとう

今回は、「ありがとう」と言うよりも「ごめんなさい」の気持ちのほうが大きいです。

職場の皆さん、ご迷惑をおかけしました。

妻と子供に心配をかけました。特に次女は高校入試の直前でした。ごめんね。

両親にも、弟にも、親戚にも再び心配をかけました。ごめんなさい。

 

その1は次のリンクです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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