定期保険は、終身保険と並んで死亡保険の主役ですが、この定期保険にもいくつかの種類があるのはあまり知られていません。
◎長期平準定期保険と更新型定期保険
長期平準定期保険とは、長期間にわたって継続する定期保険です。例えば30年満了の定期保険とか…。
更新型定期保険は、例えば10年満了の定期保険を10年ごとに更新する定期保険です。
保障だけ見ると両者に差はありません。更新型で、途中に病気になっても、更新特約が生きている限り更新できます。
しかし、同じ期間保障を得ようとすると保険料に大きく差が出ます(最後まで読んでくださいね)。
例えば30歳で加入するとします。更新型はまず10年間保障するだけです。30歳~40歳でなくなる方はあまり居ませんので保険料は安いです。
それに対し、長期平準定期は30年満了と仮定すると、30歳~60歳のすべてのリスクに対応する必要があります。言い換えると30代のリスク、40代のリスク、50代のリスクを平均した保険料を預かる必要があります。つまり、加入時点において長期平準定期の保険料は更新型よりも高いです。
40歳になったとします。ここで更新型は更新を迎え、40代のリスクに備えて保険料が少し上がります。
それに比べ長期平準定期は更新などないので保険料は変わりません。
50歳になったとき、更新型はさらに更新を迎え、50代のリスクに備えて保険料が大幅に上がります。
長期平準定期は同じく保険料は変わりません。
60歳になったとき両方の保険は満了となります。ここで、保険料の支払い総額を比較したとき、必ず、
長期平準定期の保険料総額<更新型定期保険の保険料総額
となります。
なぜかと言うと、更新型の場合は更新のたびに事務手続き費用が保険料に薄く加算されます。また、営業職員にたいするコミションも3回分発生します。さらに保険会社それに利益を乗せます。
なので、結局更新型は高くつきます。
まだ、差はあります。やんごとなき事情があって解約した場合、更新型は解約返戻金はほとんど望めませんが、長期平準定期保険の場合はある程度まとまった額が期待できます。
それはなぜか?
長期平準定期保険の保険料を説明するとき、「30代のリスク、40代のリスク、50代のリスクを平均した保険料を預かる必要がある」と言いました。これが効いてくるのです。
つまり、初期は保険料を余分に預かっているため保険会社にとっては貰いすぎが生じます。これを保険会社はネコババするわけではありません。しかるべき金利(予定金利といいます)で運用するのです。
その貯まったお金を後半に生かします。つまり、保険期間の後半で生じる保険料の不足を補うために運用することになります。
中途解約する場合、この運用したお金は契約者のものですから、契約者に返金されます。これがカケステの定期保険なのに解約返戻金が生じる理由です。
あなたはどちらを選びますか??
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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