私、栄太郎は20代後半はパラグライダーに没頭していました。休日はその日の風向きに応じて、池田山や伊吹山などあちこちのエリアに行って飛びまくっていました。
そんなころ、ショップにアンドレ・ブッヒャーが来ると言う話を聞きました。
アンドレ・ブッヒャーといえば、その年は不成立の大会が多かったものの世界ランキング暫定2位の実力者です。
それ以外にもアンドレ・ブッヒャーのビデオが出回っており、普通のパイロットが見たら背筋が寒くなるような恐ろしいフライトを見ていました。
ショップに彼が来た日は運よく雨が降っていました(晴れていたら飛びに行きたい)。
通訳は居なくて、海外経験のある同じクラブのフライヤーが通訳を買って出てくれました。
教えてくれたのはただ一つ「グランドハンドリングをしなさい」と言うことです。
「グランドハンドリング」とは平地などで、飛ばずに、パラグライダーを頭上に揚げて、静止させたり、行きたい方向に移動したりと言う練習です。
(この動画は私ではありません)
それ以降、この話をしてもらったメンバーは取り憑かれたようにグランドハンドリングに熱中しました。
おかげで、静止、移動だけでなく、目を瞑っていても、パラグライダーから伸びるラインのテンションだけで、パラグライダーを静止させることができるようになりました。
さすがに、ここまで出来るようになると、飛び方も変わります。
まず、テイクオフの風が強くて多くの人がテイクオフを失敗するコンディションでも涼しい顔をしてテイクオフできたりします。
また、なぜか、上昇気流を見つける機械(バリオメータと言います)に頼らなくても上昇気流に入ったことが分かるようになりました。
その結果として、自分のパラグライダーが物足りなくなり、新しいパラグライダーを買ってしまいました。
まさにショップの思うツボといったところです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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